東洋医学と漢方薬

医学には西洋医学と東洋医学があります。

眼科を含む一般的な病院は多くが西洋医学の病院です。

一方、漢方薬を用い、中国医学とも言われるのが東洋医学になります。

西洋医学では局所的な患部のみを見て行う対処療法的な治療がほとんどですが、東洋医学では患部の不調だけでなく体全体の状態を見て治療を行います。

患部が「目」の場合も同様で、東洋医学では、目の疲労感や乾きといったさまざまな症状は、五臓六腑との密接な関わりの中で現れるものという考えに基づいています。

特に深い関わりがあるのは、血の貯蔵庫である「肝」、つまり肝臓になります。

「肝は目に開く」ともいわれ、肝で蓄えられた血は”目の栄養源“となっています。

目を使うと血は消耗されますが、酷使して血の消耗が激しくなると、目に栄養が行き届かず疲れや痛みなどの症状が現れるという考えです。

さらに「肝腎同源」といわれ、「腎臓」は肝臓をバックアップする臓器になります。

一見、目には関係がなさそうに見える、肝臓と腎臓の機能を高めることが、目の疲労回復に役に立つ、というのが東洋医学の考え方なのです。

この、肝(かん)と腎(じん)とに働きかけて疲れ目やかすみ目に効くとされる「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」という中国漢方を紹介しましょう。

「杞菊地黄丸」は、疲れ目、かすみ目、涙目、乾き目、視力低下など目の諸症状に効き目がある処方で、白内障、緑内障、視神経炎、脈経絡炎などの眼病にも応用されます。

「杞菊地黄丸」は六味地黄丸が基本となっており、これに枸杞子(くこし)(クコの実)と菊花(きくか)(菊の花)を加えたものです。枸杞子と菊花には、肝の働きを助ける作用があります。

このように「杞菊地黄丸」は、直接肝に働く枸杞子と菊花、腎を補うことで、間接的に肝を養う六味地黄丸という二重構造になって肝に働きます。

ですから「杞菊地黄丸」は、目に良いだけでなく、五臓の肝の病にも効果があると言えます。

また、肝は怒りの感情をつかさどるところといわれます。気分がイライラして怒りっぽくなるのは、肝の働きに何か異常が起きている証拠です。

現代生活は、ストレスもたまりやすく、なにかとイライラして過ごしがちですが、こうしたときにも、「杞菊地黄丸」は、効き目があるとされています。

たまには、東洋医学の漢方にも目を向けて、自分の体に合った処方を探してみてはいかがでしょうか。

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